| 巷ではあまたの写真展が毎週開催されています。すべてをみる事は不可能です。そこで、「PHOTOパジェラ」ではなるべくたくさんの写真展をみて回り、失礼を承知のうえ、自己中心的に独断で簡単な感想と展示作品の評価(5つの星の数で評価する)を記すことにしました。あくまでも評者の主観です。そして、写真に関心のある人たちは参考にして、直接会場に行き、自分の眼で評価し好きな写真家を探して頂ければと思います。それこそ写真作家たちの望むことでしょう。そして、写真を愛するすべての人たちに幸あれ。 |
中山学写真展「街と人」会場:GALLARY SHU HA RI 開催期間:2010年10/26(火)〜2010年11/7(日) 月曜休廊 開催時間:12:00〜20:00(最終日は17:00まで) 評価: ![]() 東京の繁華街でのポートレート写真がメインの展示。写されている人それぞれに親しみと愛嬌を感じた。それらが街の喜怒哀楽を示しているかの様にすら感じる。(編集部:Y)
比嘉豊光写真展 「骨からの戦世(いくさゆ)-65年目の沖縄戦」会場:明治大学駿河台キャンパスアカデミーコモン1F展示スペース 開催期間:2010年10月29日(金)〜2010年11月5日(金) 開催時間:10:00〜18:00 (10/29は14:00から、最終日は15:00まで) 評価: ![]() 沖縄で発掘された日本兵の骨を撮った写真。20分のDVDも上映されていて、骨についた泥を落としているうちに頭蓋骨から脳みそを発見する過程が収められている。 発掘現場のすぐ脇には普通の暮らしが見え、65年前の戦争の忘却の上に今の生活が成り立っていることがうかがわれる。 この骨が語りかけるものとは何だろう?骨は日本兵のものであるが、発掘しているのは明治以降日本に痛められ続けている沖縄の人たちだ。沖縄戦で日本軍が沖縄の人達を見捨て、玉砕にまでいざなったことは周知の事実でもある。 私たちの暮らしはこうした骨の上に、骨が放置されている沖縄の犠牲の上に成り立っている。絡み合った二重の問いかけに答える為には、日本人は何をすれば良いのだろう? 当初は発表するつもりはなかったようであるが、頭蓋骨から脳がでてきて考えを変えたようだ。確かに掘り出された骨や遺品の背景はその場でのありあわせっぽく、イメージとしての映像を作り出そうという意図は見えないが、 それによってこの被写体からの問いが損なわれることはないだろう。(編集部:I)
イッセイハットリ写真展「終の棲家、ワタシ ナキ アト-孤独死の現場より-」会場:新宿ニコンサロン 開催期間:2010年10/19(火)〜2010年11/1(月) 開催時間:10:30〜18:30(最終日は15:00まで) 評価: ![]() 淡々としたクローズアップの写真が空しさを誘う。数名の対象の人物が数名おり、その人その人で部屋の様子は多様なのだがその部屋の様子全てに漂う孤独感の様なものは見ていて異様な程に伝わってくる。そして二つの壁の上方に展示された数枚の日常的な風景写真(商店街や河川敷など)が印象的で、普段生活している中に当たり前にあるのだという印象を増幅させている様に感じた。(編集部:Y)
prem danai写真展「Fear is amistake」会場:銀座ニコンサロン 開催期間:2010年10/13(水)〜2010年10/26(火) 開催時間:10:00〜19:00(最終日は16:00まで) 評価: ![]() 誰がとっているのか解らなくなる様な印象を受けた。作者不在の写真をひたすらに見せられるたというのを一人の作者から受けるのは珍しい事ではないが、それが作者の求める真理なのかもしれない。(編集部:Y)
山内道雄写真展「基隆」会場:蒼穹舎 開催期間:2010年10/18(月)〜10/31(日) 開催時間:13:00〜19:00 評価: ![]() 基隆という街を撮った作品。港町なのだろう、活気があり、人がいて、熱がある様に感じた。匂いなんてものは写真からは伝わらないだろうが、何だかもの凄く何かがにおってくる様な錯覚を覚えた。ギャラリーから溢れそうなくらいの写真に圧倒される。(編集部:Y)
伊藤昌世写真展「幸福論 Theory of Hapiness 2008-2010」会場:Place M 開催期間:2010年1018/(月)〜10/24(日) 開催時間:12:00〜19:00 評価: ![]() 街や公園で家族を撮った作品。家族という社会的な制度によってかたどられながらも、個人として浮き立ってくる様な印象を感じる。それは写されている人々が目をつぶっていたり、別の方向を見ていたりとある意味ではあまり好ましくない写真をあえて選ぶ事によって現れているのではないかと思う。ここに写されている人々が思い描く幸福論がここにはあるのかもしれない。(編集部:Y)
岡嶋和幸写真展「くろしお」会場:アップフィールドギャラリー 開催期間:2010年10/15(金)〜10/31(日) 開催時間:12:00〜19:00 評価: ![]() 様々な波の模様をモノクロの奇麗なトーデン表現した作品。一枚一枚が特徴を持っていてとても奇麗だ。肉眼では到底見えないであろう造形をしっかり捉えていると思った。(編集部:Y)
佐藤文則写真展「テヤ・トランブレ〜ハイチ大地震〜」会場:コニカミノルタプラザギャラリーA 開催期間:2010年10/19(火)〜10/29(金) 開催時間:10:30〜19:00(最終日は15:00まで) 評価: ![]() 今年の1月12日におきたハイチ大地震を撮った作品。正方形のフォーマットでモノクロで撮られた作品は一枚一枚美しくプリントされ地震という大きな力のイメージとしてしっかり伝わってくる。崩れた建物に生き延びた人々その両方に大きな傷を残したのがよく解る。一冊の本を読んだ様な気分になるが、同じ様な写真が多い様に感じてしまった。(編集部:Y)
斎藤りこ写真展「深海」会場:Roonee 開催期間:2010年10/12(火)〜10/24(日) 月曜休廊 開催時間:12:00〜19:00(最終日は16:00まで) 評価: ![]() 時間の痕跡をとった様な作品。暗めのトーンでプリントされたそれぞれが時間を経て写真に写されている。ガラスや階段や植物のクローズアップがどことなくひっそりと存在している。すこし似た様な対象ばかりに偏っている様にも感じた。(編集部:Y)
阿部真士写真展「passage」会場:サードディストリクトギャラリー 開催期間:2010年10/8(金)〜2010年10/17(日) 開催時間:13:00〜20:00 評価: ![]() 夜の繁華街と昼間の都市の違いが見える様な作品。圧倒される程のスナップ写真を見せられた。何かに急き立てられる様に圧迫された様な一枚一枚が迫ってくる様な印象を受けた。昼に撮られた作品と夜に撮られた作品には作者のモチベーションの違いの様なものを感じた。(編集部:Y)
榎本聖一写真展「ヴェネツィア」会場:コニカミノルタプラザギャラリーC 開催期間:2010年10/8(金)〜2010年10/18(月) 開催時間:10:30〜19:00(最終日は15:00まで) 評価: ![]() ヴェネツィアを清掃する人々を追いながらも見えてくる街の美しさを写した様な作品。ヴェネツィアを光と陰で様々に見手いる様に感じた。溢れるゴミを清掃してようやくヴェネツィアはその美しさを発揮出来るのだろう。(編集部:Y)
武田充弘写真展「The Rhythm of Ganga」会場:コニカミノルタプラザギャラリーB 開催期間:2010年10/8(金)〜2010年10/18(月) 開催時間:10:30〜19:00(最終日は15:00まで) 評価: ![]() インドのガンジス川流域を撮った作品。タイトルにある様にこの作品の一枚一枚にはリズムが徹底されていた。計ったかの様な画面構成は見ていて心地良かった。生活の一部としての人々とガンジス川との根強い繋がりを感じた。(編集部:Y)
佐野剛成写真展「なぜなら風がその路上で停滞したゆえに」会場:コニカミノルタプラザギャラリーA 開催期間:2010年10/8(金)〜2010年10/18(月) 開催時間:10:30〜19:00(最終日は15:00まで) 評価: ![]() 気を抜いていつまでも見続けられる様な作品。閑散とした商店街や家並み、地方都市の郊外の様な何だか寂しさを感じる様な場所で撮られながらも、可笑し味の様なものを感じる。全体の雰囲気と撮影された場所や作者の文章にある「ただ何となく撮ってしまった・・・」という言葉がうまくリンクしている様で納得してしまった。(編集部:Y)
岡正也写真展「キジムナー」会場:トーテムポールフォトギャラリー 開催期間:2010年10/12(火)〜2010年10/17(日) 月曜休廊 開催時間:12:00〜19:00 評価: ![]() 沖縄の現代史の様な作品。作者の部屋と思われる写真の中に置かれた頭蓋骨とそれを掘り起こしている現場と思われる写真の組み合わせから始まり、沖縄という都市の移り変わりが淡々とつづく。至る所に過去が埋まっているかもしれない土地に住んでいるのだという危うさの様なものを感じた。(編集部:Y)
小山内大輔写真展「物質の行方」会場:Place M 開催期間:2010年10/11(月)〜2010年10/17(日) 開催時間:12:00〜19:00 評価: ![]() 陰影のはっきりした住宅街が写されている。人は一切写っておらずそこに見えてくるのは均等に整えられた造形物としてのディテールだ。それらがものとしての意味を持たなくなった時にこうした映像が見えてくるのかもしれない。(編集部:Y)
大野伸彦写真展「fragile」会場:Place M 開催期間:2010年10/11(月)〜2010年10/17(日) 開催時間:12:00〜19:00 評価: ![]() ブルーシートの上に置かれた土嚢から様々な植物が力強く成長を遂げている。一見無個性で無機質にも見えていたものから命が溢れているという事に驚いた。(編集部:Y)
中田誠志写真展「はじまりの人々」会場:MUSSE F 開催期間:2010年10/11(月)〜2010年10/16(土) 開催時間:12:00〜19:00(最終日は17:00まで) 評価: ![]() 写されている人達と出会い写真に写し、もう一度写真で彼らを見た時に彼らの前後を想像するのだろう。何気なく歩いている人達にもこれからがあり、これまでがある。それは至極当たり前の事だがそれを実感するという事はなかなか難しい作業の様にも感じる。(編集部:Y)
一適庸子写真展「dye」会場:表参道画廊 開催期間:2010年10/11(月)〜2010年10/16(土) 開催時間:12:00〜19:00(最終日は17:00まで) 評価: ![]() ピンホールカメラで撮影し、自身もモデルとして自然の中に溶け込んだ様な作品。ピンホールカメラ独特のボケた映像と風景の中にたたずんでいる作者がとても自然で、見ていると不思議と遠くの古い記憶の様に感じた。(編集部:Y)
森武志写真展「mexico 〜ありがとう、メキシコ〜」会場:エプサイト 開催期間:2010年10/1(金)〜2010年10/14(木) 開催時間:10:30〜18:00(最終日は15:00まで) 評価: ![]() メキシコの色鮮やかな町並みや陽気な人達を撮った紀行写真。町に溢れる活気や心が躍る様な躍動感が伝わってくる。メキシコという国に行きたくなる様な作品だった。(編集部:Y)
遠藤晶写真展「UNTITLED」会場:新宿ニコンサロン 開催期間:2010年10/5(火)〜2010年10/18(月) 開催時間:10:30〜18:30(最終日は16:00まで) 評価: ![]() 時間によって変化をとげていゆく日常の断片を美しく捉えた様な作品。一つ一つの対象をしっかりと見つめ、撮影、プリントという行程を経て完成された時間の美しさの様なものを感じた。(編集部:Y)
奥山淳写真展「Drawing 明日をつくる人 vol.2」会場:トーテムポールフォトギャラリー 開催期間:2010年10/5(火)〜2010年10/10(日) 月曜休廊 開催時間:12:00〜19:00 評価: ![]() 北海道に住む弁造さんという男性の、絵を描く事に焦点を当てた作品。絵に向かう彼の表情の豊かさと、窓を中心とした家の風景が重なり人間の不思議な温度を感じた。会場には弁造さんの絵も飾られており、一度も結婚した事の無い彼がどうして母と娘に執着するのかと考えさせられる。(編集部:Y) |

中山学写真展「街と人」
比嘉豊光写真展 「骨からの戦世(いくさゆ)-65年目の沖縄戦」
イッセイハットリ写真展「終の棲家、ワタシ ナキ アト-孤独死の現場より-」
prem danai写真展「Fear is amistake」
山内道雄写真展「基隆」
伊藤昌世写真展「幸福論 Theory of Hapiness 2008-2010」
岡嶋和幸写真展「くろしお」
佐藤文則写真展「テヤ・トランブレ〜ハイチ大地震〜」
斎藤りこ写真展「深海」
阿部真士写真展「passage」
榎本聖一写真展「ヴェネツィア」
武田充弘写真展「The Rhythm of Ganga」
佐野剛成写真展「なぜなら風がその路上で停滞したゆえに」
岡正也写真展「キジムナー」
小山内大輔写真展「物質の行方」
中田誠志写真展「はじまりの人々」
一適庸子写真展「dye」
森武志写真展「mexico 〜ありがとう、メキシコ〜」
遠藤晶写真展「UNTITLED」
奥山淳写真展「Drawing 明日をつくる人 vol.2」
